歯周病とは、主に歯の表面に付着したプラーク(歯垢)の中で細菌が増殖し、その周囲の歯肉が炎症を起こしている状態です。
歯周病は中高年の方がかかるもの、という印象があるかもしれませんが、日常生活を送る以上、実はお子さまのお口の中にもプラークは存在し、炎症も起こします。
では、なぜそのような間違った印象を持たれているのか?それは、歯周病は「痛み」が現れるのが非常に遅く、病気が進行して「痛み」や「出血」などのはっきりとした症状が現れるのが中高年に集中しているに過ぎないからです。
歯ぐきが退行して深くなった歯周ポケットには、食べかすやプラークが溜まりやすく、また除去しにくくなります。そうなると、悪循環でどんどんと歯周病は進行します。歯をしっかりと支えられなくなり、最悪の場合は、歯を失うことになります。
失った歯は、もう戻ってきません。入れ歯やブリッジ、インプラントなどで補ったとしても、自然の歯のたくましさ、美しさ、噛みやすさには及びません。
歯周病は、体質や環境によりその進行具合は千差万別です。初期には痛みもありません。若いから大丈夫、まだ痛くないから大丈夫、と過信せず、一度検診を受けられることをお勧めします。